Googleの正体

書店をめぐってみたが見つからなかったのでAmazonで買った。関東の自宅に向けてお急ぎ便(即日、または翌日に届くサービス)で届けるよう設定したのだが、在庫が大阪にあるために2日かかった。いかにネットに既存の産業や流通の利便性を高める力があろうと、物理的にムリなことはできない。
で、本書はほとんどそれ自体がネットを意味するほど、大きな役割を果たしている営利企業Googleについて説明している。
わりとネットには関心のある方ながら、それが本業というわけでもない自分にとって、基礎を確認できるのはありがたい。その程度の興味は満足させられた。
だがどういうわけか、興味を引かれたのは本筋とは関係のない次の二点だった。

テレビでは、地方の商店街の風景を「シャッター通り」と称して紹介することが多いが、実はユニークな商品開発に成功した店舗は、あのシャッターの裏側で受注作業に大忙しという例はけっこうある。
牧野武文Googleの正体』(マイコミ新書、2010年)p77,l8-10.

大規模小売店に客が流れ、旧来の商店は消滅の一途をたどっているという。大きな傾向としてはそうだが、これはネットを使って生き残った例外である。「シャッター通り」というと、どうしても新しいものに駆逐された古いものだと思ってしまうが、より新しいものを使っているとはねえ。

マサチューセッツ工科大学ニコラス・ネグロポンテ教授は、OLPC(One Laptop Per Child、すべての子供たちにラップトップパソコンを)という非営利団体を運営している。
p104,l1-3.

OLPCという用語は広告か何かで見かけた覚えがあった。流行のネットブックはもともと、恵まれない子供たちに恵むためのOLPCという慈善活動であり、その技術が転用されたものなのだそうだ。
このハード面のコストダウンに加えて、今年に出るとされるGoogle謹製・無償ソフトウェアChromeOSをWinodwsOSに代替し、ソフト面のコストダウンもし、そろそろ激安ノートブックは「完成」しそうである。
しかし、「便利な検索サイト」がこんなことになってるとはなあ。