うそよねーん。


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1991年から1997年にかけて、フジテレビでは「ダウンタウンのごっつええ感じ」という番組をやっていた。1番目に貼った動画はそのセルビデオの転載。
niconico(ニコニコ)というサイトには、多くの場合若い日本人の個人として製作した動画が多数掲載されているんだけど、2番目に貼った動画はニコニコ動画で今最もポピュラーなスタイル「ゲーム実況」の中で、最も再生回数を稼いだ動画。
ゲーム実況とはゲームの画面を映し、プレイしながら喋るのが基本的な仕組み。動画は絵と音から成るが、絵について自分で創造する必要の無いこのスタイルは「おれにもできそう」というすけべ根性を刺激し、おおくの参入者を生んだ。
あらかじめ収録された肉声のデータベースを基に、歌唱を自由に合成するVOCALOIDというYAMAHAの技術がある。それに初音ミクというキャラクターをパッケージイラストにつけて発売したところニコニコ動画を中心に大ブレイクしたのが2007年。今やちょっとでもオタク気のある者なら誰でも知ってる有名キャラクターとして定着した。
で3番目の動画は個人3DCGクリエイターによる初音ミクのPV。も少し解説を加える。初音ミクの流行を背景にセガからSEGA feat. HATSUNE MIKU Project | 初音ミク×セガ プロジェクト 公式サイトというゲームが2009年7月に出ているが、ハードが携帯ゲーム機のPSPである事から画質はXBOX360PS3に比べて劣る。そこで自分でハイポリなモデルでPVを作って、あたかもXBOX360で出るかのように見せかけているわけ。
この3つの動画には主従関係がある。それぞれが、1個上の動画のパロディなのだ。
1番目の動画の1番目のコントを見てもらいたい。ふざけたタクシードライバーが客をおちょくるという内容で、要所で何度もドライバーの発する「うそよね〜」が耳に残るのが分かるだろう。
2番目冒頭の「うそよねーん」は、昔テレビで聞いた「うそよね〜」が経年変化した結果と考えるのが妥当だと思うがいかが。
3番目は、颯爽とミクが歌いだすもつかの間、曲が途切れ画面がレトロゲーム風に…。嘘だよというネタバラシを、2番目のパロディの形でやる。
ダウンタウンの番組のパロディやらオマージュやらは、オタク界隈ではプロアマ問わずよく見かける。気鋭の若手芸人として、吉本芸人ヒエラルキーの頂点としての影響力を、90年代から今に至るまでテレビを通じて日本人は受けているという事だろうな。